悪のニュース記事

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2006年06月23日(金) 00時00分

夫が50年前の恋人に毎日電話読売新聞

 70代主婦。3年前から続く長距離電話で家庭は崩壊寸前です。50年前に、夫と結婚を前提に交際していた女性からです。2人は親の反対で別れたようです。

 彼女はご主人の三回忌が終わり、一人で寂しいと言います。1日何回もかけてくることがあります。自営業のため電話番号を変えるのも難しいのです。電話のベルにおびえる毎日です。

 一度「迷惑を掛けて申し訳なかった」という手紙が来てほっとしたのですが、しばらくして「重い病気になった」と電話がありました。同情した夫は毎日公衆電話から電話しています。

 この件を知った息子が、家族の大切さを説くのですが、夫は「会っているわけではなく、電話だけなのに、なぜ嫌がる」と意に介しません。そして「彼女の最期は自分がみとってやりたい」とも言っています。

 夫を信頼してきましたが残念です。彼女の病気はどうやらうそだということもわかりましたが、夫は信じません。ストレスが頂点に達しそうです。(千葉・K子)

 夫が、50年前の元恋人の最期をみとってやりたいとまで言うのですね。妻のあなたが苦悩するのはもっともなことです。

 ただ、人が常軌を逸した行動をとるには、それなりの訳があるように思います。

 あなたの夫には、50年前の恋人になんらかの負い目があり、責任を取らざるを得ないと思う経緯があるのかもしれませんね。

 直接会ったりはしないのですから、電話の交流は、昔の恋の再燃ではなく、過激に走りそうな彼女を水際でとどめる必死の行為とも考えられますよね。

 男女の問題は、なじってもこじれるだけ。ここは冷静に夫の真意をよく聞きとり、ある程度の譲歩もして、2人が共同の作戦で向き合うべき問題にしてしまう方がいいように思います。

 その際、子どもを巻き込まないこと。夫が家族関係の中で孤立してしまうと、彼女の元へ、ということにもなりかねませんから。

 人生は油断がならず、常に降ってくる困難と闘わねばなりませんね。けれど、それが、生きるということなのだと私は思います。

 (久田 恵・作 家)

http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/danjo/20060623sy31.htm