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2006年05月31日(水) 16時06分

骨太の方針策定、7月に先延ばし 社会保障協議で遅れ朝日新聞

 政府・与党は31日、毎年6月中に閣議決定していた「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」の策定を7月に先延ばしする方針を固めた。同日朝、首相官邸で開かれた財政・経済一体改革会議の実務者協議で、こうした認識で一致した。社会保険庁の年金不正免除問題などの影響で、歳出・歳入一体改革の柱である社会保障分野の削減協議が遅れているためだ。骨太とりまとめの難航は、小泉政権が進めてきた財政再建路線にも影響する可能性がある。

 歳出・歳入一体改革では、地方財政や社会保障などの分野でどこまで歳出削減に踏み込むかが焦点となる。しかし、与党内には来年夏の参院選をにらんで新たな負担増への警戒感も強く、9月に退陣する小泉首相の指導力が発揮されにくくなっていることがとりまとめ難航の背景にある。

 与謝野経済財政相は実務者協議で「遅くともサミット前には決めなければならない」と述べ、7月中旬にロシアで開かれる主要国首脳会議(サミット)を骨太決定の目安とする方針を説明。安倍官房長官は31日午前の記者会見で「社会保障は医療制度改革法案の審議の行方も見守らなくてはいけないという側面もある。スケジュールは政府・与党でよく検討、協議していきたい」と述べた。

 骨太の方針は、中期的な経済財政運営と翌年度予算編成の指針を示すもので、小泉政権下で01年以降、過去5回作られ、いずれも閣議決定は6月中に行われた。経済財政諮問会議が主導してきたが、与謝野氏が昨秋、経財相に就任してからは与党との調整を重視。与謝野氏は自民党に歳出削減の具体策づくりを委ね、党の議論を受けて諮問会議でとりまとめる方針だった。

 しかし、社会保障分野では、自民党内論議は停滞。31日の会合では公明党からも「社会保障はこれまで連続的に大きな改革をやってきた。なお自己負担を求めるような制度改正は慎重に進めるべきだ」(井上義久政調会長)として、これまでの小泉政権が進めてきた「改革」路線の修正を求める意見も出た。

 骨太方針が大きくずれこめば、毎年8月末に設定している各省庁の概算要求の締め切りなど予算編成作業にも影響が出る可能性がある。

http://www.asahi.com/politics/update/0531/003.html