2006年05月23日(火) 00時00分

損保ジャパン　一部業務停止処分へ 保険料違法立て替え （東京新聞）

　損害保険大手の損保ジャパンが提携先の生命保険を販売する際、違法に保険料を立て替えていた問題で、金融庁は今週中にも同社に対して生保商品の新規販売を一カ月程度停止するなど、一部業務の停止命令を出す方針を固めた。

　損保ジャパンが二月に公表した調査結果によると、営業担当社員約二百八十人が契約目標達成のため、取引先や近親者に加入を頼み、自分で保険料を立て替えて代理店が契約を取った形にしていた。違法販売した商品は提携先の第一生命保険の生命保険で、二〇〇二年二月から〇五年八月にかけて全五百三十販売拠点のうち約百三十拠点で計三百六十六件の違法販売が確認された。

　保険業法では、保険会社による保険料の立て替えを「特別利益の提供」として禁じている。金融庁は昨年秋から数カ月にわたって立ち入り調査。多数の営業拠点で違法行為があったことから、重い処分が相当と判断した。また内部管理体制に不備があったとして経営責任の明確化も求めるとみられる。

　この問題で同社はすでに担当役員の報酬自主返上や、社員の厳重注意など計五百二十七人を処分している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060523/eve_____sya_____001.shtml