2006年04月06日(木) 12時02分

業務上横領：徴収金５０万円着服、中学職員を容疑で逮捕−−新庄署　／山形（毎日新聞）

　新庄市立新庄中学校で保護者からの徴収金を着服したとして、新庄署は５日、同校事務主査、矢口博幸容疑者（４３）＝同市舟形＝を、業務上横領容疑で逮捕した。矢口容疑者は「消費者金融への借金返済などに充てた」などと、容疑を認めているという。同校の調査で計数百万円の使途不明金が確認されており、余罪を追及している。
　調べでは、矢口容疑者は同校で徴収金の管理業務を担当し、１月中旬、新庄市の銀行に開設している同校の口座から、約２８０万円を引き出し、このうち５０万円を着服した疑い。通帳と印鑑は１人で管理し、いつでも金を引き出せる状態にあった。生徒の保護者から集める徴収金は年間約２６００万円に上り、ＰＴＡ費や生徒会活動費などに充てられるという。
　昨年度末の内部調査で不正が分かり、今月１日、同校が新庄署に相談。同署は５日に被害届を受理し逮捕に踏み切り、同日、矢口容疑者の自宅と同校を家宅捜索した。
　矢口容疑者は同市に採用され、９９年度から同校事務職員として勤務。以前は現金で徴収していたが、昨秋から口座振り込みにし、矢口容疑者が管理を任されていた。
　新庄市教育委員会は記者会見を開き、佐藤博教育長が「重大な不祥事を起こし、父兄や生徒に対し大変申し訳ありません」と謝罪した。
　市教委によると、矢口容疑者は、昨年９月までは金庫に保管中の現金を着服し、１０月以降は学年費などは口座振替になったため親口座から引き出し着服していたという。【大久保渉、米川康】

４月６日朝刊

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