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2005年10月25日(火) 03時03分

<米国産牛肉>輸入再開へ 安全性大丈夫? 消費者ら複雑毎日新聞

 国の食品安全委員会が24日、米国産牛肉の輸入再開を容認する内容の答申原案を示した。これで早ければ年内にも「輸入再開」となりそうだ。輸入停止から2年近く。消費者からは安全性を心配する声と、牛丼メニューの復活を心待ちにする声が交錯した。一方、鍋やすき焼きなどで牛肉が最も売れるこれからの時期。国内のブランド牛生産者たちからは「もし(米国でまた)BSE(牛海綿状脳症)が出たら、牛肉全体の信頼が壊れてしまう」と懸念する声も上がった。【まとめ・早川健人、玉木達也】
 ■消費者
 さいたま市北区のスーパーでカレー用牛肉を買っていた主婦、安藤良子さん(63)は「輸入解禁しても米国産牛肉は買わないと思う。お店に国産と米国産が並んでいたら国産を選びます」。一方、同市内の別のスーパーで買い物中の主婦(30)は「国が認めるということは、厳しい検査を通ってきたものと思うので、安ければ米国産を買います」と話した。
 千葉市中央区の吉野家千葉富士見店で豚丼を食べていた会社員、井田良輔さん(36)は「牛丼が復活すれば、もちろん注文する。でも、BSEに感染した牛肉を食べたいとは思わないので、検査をしっかりして安全でおいしい牛丼を食べられるようにしてほしい」と安全管理に注文を付けた。
 ■消費者団体
 消費科学連合会の犬伏由利子副会長は「ブッシュ米大統領の訪日を来月中旬に控えたタイミングであり、『食』という命に通じる問題を政治の道具にするのは、おかしいのではないか」と早期の輸入再開に反対する。「アメリカは、輸入する日本の事情に合わせるべきだ。日本側が高い安全基準を求めるのは当然で、アメリカ側が貿易障害などと主張するのはおかしい」と話す。
 一方、小若順一・食品と暮らしの安全基金代表は「危険部位を除去し、生後20カ月以下の牛に限定すれば、感染の危険はまずないと言えるので、その状況を満たしたケースだけ輸入の再開を認めるのは問題ない。米国産をすべて許可するのではなく、規準を満たしている牛だけに徹底することが重要だ」としている。
 ■生産者
 松阪牛8頭を肥育する三重県松阪市の栃木治郎さん(73)は「歳暮シーズンの贈答用は影響を受けないと思うが、家庭消費分は安い肉に流れてしまう。松阪牛の消費量が少なくならないか心配だ」。
 一方、国産ブランドの信頼感への悪影響を懸念する声も。岩手県前沢町で前沢牛60頭を肥育する鈴木松雄さん(58)は「消費者の選択肢が増えるという意味ではいいこと」と冷静に受け止めながら、「もし(米国でまた)BSEが出れば、牛肉全体に対する信頼が一瞬で壊れてしまう。農家は高齢化が進んでおり、再び騒動が起きれば廃業するケースも多いのでは」と心配する。
 ■牛タンの街
 牛タン料理店が集中する仙台市の大川原潔・仙台牛たん振興会長は「輸入再開されても、以前の量はまず確保出来ない。手放しでは喜べない」と慎重だ。
 内閣府は、再開後の牛タン輸入量は以前の5%程度にとどまると試算しており、業界には少量の牛タンを巡り「逆に価格が高騰するのでは」という懸念が広がっている。
 牛タンはかつて1キロ当たり1000円前後だったが、輸入停止後は一時5000円前後にまで高騰。同市内に約100あった専門店の半数以上が廃業した。大川原会長は「早く元の味に戻さないと、客がどんどん離れていく。政府には国際基準にのっとった判断をしてほしい」と輸入量の確保について訴えた。【青木純】
(毎日新聞) - 10月25日3時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051025-00000022-mai-soci