2004年12月15日(水) 02時29分
詐欺悪用口座開設の２被告に有罪判決 地裁（西日本新聞）
【鹿児島】
親族や第三者を装った「振り込め詐欺」に悪用された複数の預金口座を開設し、他人に譲渡したとして詐欺罪に問われた鹿児島市下伊敷一丁目、看護学生松尾久美被告（２１）と頴娃町郡、土木作業員櫨木大輔被告（２２）の判決公判が十四日、鹿児島地裁であった。江見健一裁判官は「一部は架空請求詐欺に悪用された」として、松尾被告に懲役一年六月、執行猶予三年、櫨木被告に懲役八月、執行猶予二年（求刑いずれも懲役二年）を言い渡した。
判決によると、松尾被告は他人に譲渡するため鹿児島市内の銀行支店などで自分や兄名義の預金口座などを開設し、通帳やキャッシュカードなどを交付させた。櫨木被告はこのうち三件で共謀した。
公判で弁護側は「自分名義の口座開設は適法な行為で、金融機関にも損害がなく詐欺罪は成立しない」と主張。江見裁判官は判決理由で「自ら使用する意思がなく他人に譲渡する目的を持つ者に預金通帳などを交付させる行為は詐欺罪に当たる」と認めた。
（西日本新聞） - 12月15日2時29分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041215-00000010-nnp-l46