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2004年12月12日(日) 00時00分

県立病院 医療事故43件 公表1件朝日新聞・

 県立6病院のうち5病院で、02年4月から今年10月までに43件の医療事故が起き、県が公表したのは1件だけだったことがわかった。6月までは公表のための基準がなかったが、県は「患者への影響が軽くても医師に過失がある場合は包括公表する」とした基準を初めて策定しており、一部の病院は未公表事故の公表も検討している。

 朝日新聞記者の情報公開請求に対し、県が公開した医療事故報告書などで明らかになった。友部病院(友部町)が22件、こども病院(水戸市)が6件、中央病院(友部町)、医療大付属病院(阿見町)、こども福祉医療センター(水戸市)が各5件。県社会福祉事業団に運営委託しているあすなろの郷病院(内原町)は無事故。転倒またはベッドからの転落事故は最多で20件あった。

 また、医師や看護師ら医療従事者のミスや不注意が原因とみられる事故は7件あったが、公表されたのは友部病院で1月、職員が鍵をかけ忘れたため、男性患者が抜け出して凍死した事故だけで、その他=〓表〓=は「患者への影響が軽い」との理由で未公表だった。

 6月までは明確な公表基準がなかったため、県と病院は、(1)医療従事者に過失がある(2)患者が死亡または重大な障害が発生(3)医療従事者と被害の因果関係が明らか、という条件がすべて満たされた場合に限り、協議後、公表するかどうかを決めていた。

 しかし、医療の透明性を求める声が高まり、県は公表のための基準を初めてつくり、7月から適用を始めた。

 この基準では、医療事故を、死亡事故と、重度、中度、軽度の後遺症があった場合の4段階に分け、医療機関に過失があれば、死亡事故と重度は原則公表し、中度と軽度は年度ごとにまとめる事業報告などで概要を公表する。無過失の事故でも社会的影響を考慮し、必要なら公表する。

 中央病院はこの基準が適用されない03年度中の事故3件についても、年明けにもまとめる事業報告で公表することを検討している。



 医療従事者のミスが原因とみられる事故(未公表分)

 ・中央病院で01年、別の病院の紹介で来院した女性を、医師が別の病院の報告書だけで診断して手術したが、後で別の病気と判明

 ・こども病院で02年8月、薬剤師が100倍〜10倍に希釈しなければならない薬をそのまま容器に入れて男児2人に投与

 ・こども福祉医療センターで03年7月、看護師が男児ののどに付いていた「カニューレ」と呼ばれる、たんを吸い出す装置を誤って外した

 ・中央病院で03年、手術を受けた女性の体内に担当医らがガーゼを残したままにした

 ・中央病院で03年、検査を受けた女性の報告書に、担当者が別の患者の検査内容を上書きし、本来必要のない処置をした

(12/12)

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news02.asp?kiji=8351