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2004年10月20日(水) 00時00分

電話加入権 廃止に見返りが必要だ 東京新聞

 電話加入権の廃止は、固定電話部門の競争激化、技術革新などからは当然のことだろう。しかし、加入者には釈然としない点がいくつかある。納得のいく説明と見返りが必要ではないか。

 NTTの固定電話に加入する際に必要な七万二千円の施設設置負担金(加入権)が、近く廃止されることになる。

 総務相の諮問機関である情報通信審議会が十九日、廃止を容認する答申を出したのを受けて、NTTが段階的な廃止を決めるようだ。

 加入権は、日本全国に電話網がまだ完備されていなかった時期に、電話回線の敷設・維持のために加入者から徴収していた。一九四七年からこれまでに集めた加入権料は、四兆円強に上る。

 今回、これを廃止するのは、固定電話の加入者数の減少が止まらず、歯止めをかける必要があるからだ。また、KDDIやソフトバンク系の日本テレコムが、加入権不要の新しい固定電話サービスに参入してくるのに対抗する意味もある。

 電話回線網は、電電公社がNTTへと民営化された八五年以前にほぼ完備した。本来なら、NTT発足と同時に廃止すべきものだった。

 とはいえ、加入者は加入権廃止を素直に受け入れられないだろう。

 NTTは、加入権は「工事に関する費用」であり、返済の義務はないとの解釈を取っているが、利用者の受け止め方はそうではない。

 個人は、加入権を担保に金を借りたり、権利そのものを売買したりしている。企業は無形固定資産として貸借対照表に計上している。つまり、一種の「財産」と一般には考えられているのだ。

 現実に、加入権が廃止されれば、企業には損失が発生する。

 NTTの監督官庁である総務省は財務省に対して、企業が損失処理する際には、税制上の優遇措置を実施するよう働きかけるという。これくらいのことは、当然だろう。

 一方、個人の加入者には、具体的な見返りは検討されていない。NTTと加入者との契約の上では、その必要はないのかもしれないが、加入者に対する説明とともに、何らかの措置を講じるべきではないか。

 加入者はこれまで、日本に電話網を完備するために加入権料を払い、電話網が整備されたあとでも払い続けた。NTTの設備投資や利益に貢献してきたのである。

 せめて、料金割引などの加入者優遇措置で、その協力に報いるべきであろう。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20041020/col_____sha_____003.shtml