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2004年09月01日(水) 22時04分

政府管掌健康保険のレセプト情報9000人分が流出読売新聞

 政府が所管する政府管掌健康保険の診療報酬明細書(レセプト)に記載された個人情報が、神奈川社会保険事務局から電子データ化を委託された業者を通じて外部に流出していたことが1日、分かった。

 昨年6月から8月までに受診した患者の氏名や傷病名、生年月日などで、最大で約9000人分に上るとみられる。社会保険庁では、流出したデータの特定を急いで該当者に謝罪するとともに、全国の地方保険事務局に情報管理の徹底を指導する方針。

 同庁によると、神奈川社会保険事務局では、レセプトの基本情報の電子データ化作業を厚生労働省所管の財団法人「医療保険業務研究協会」に委託。実際の入力業務は都内の業者にさらに委託された。レセプトの個人情報は、この業者がシステム開発を依頼した別の業者から流出した。

 同事務局と入力業者の契約では、レセプト情報を渡す際は個人情報保護のため、被保険者の氏名や生年月日、傷病名などを消すことになっていたが、同協会は一部を消し忘れたまま渡していた。また、入力業者には守秘義務が課されており、システム開発などの名目でほかの業者にデータを渡すことは禁じられていたにもかかわらず、入力業者はシステム業者に個人情報を提供。システム業者はデータ入力業務を行う在宅ビジネスを行っていた。今年7月、在宅ビジネスの応募者から関西地方の消費生活センターに苦情が寄せられ、発覚した。

 同庁が8月、全国の社会保険事務局に指示して同協会の各支部に立ち入り調査を実施したところ、計29都府県の各支部で個人情報の消し忘れが確認された。同庁では、これらの支部からも個人情報の流出がなかったか調査を急いでいる。また、同庁では同協会に個人情報保護を徹底するよう指導するとともに、入力業者に対して損害賠償請求も検討する。同庁運営部では「ずさんな手続きが重なり、貴重な個人情報が流出してしまった。誠に申し訳なく、情報の管理を厳しく指導する」と話している。
(読売新聞) - 9月1日22時4分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040901-00000415-yom-soci