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2004年06月02日(水) 00時00分

「電気療法でミス 死亡」 遺族が提訴朝日新聞・

  上野原町の精神病院、財団法人・三生会病院(山崎達二院長)で昨年4月、男性患者(当時51)が電気けいれん療法を受けた直後に死亡したのは病院側の過失だとして、男性の母親が2日に同法人を相手取り、東京地裁に約4000万円の損害賠償を求める訴訟を起こす。

  原告側の代理人によると、男性は統合失調症で10年以上、同病院で治療を受けていた。症状が良くないため03年4月24日、同居していた母親と弟が男性を病院に連れて行ったところ、この日初めて担当した副院長が「電気けいれん療法を行う」と告げた。数分後、診察室で通電が行われたが、心肺停止の状態に陥った。副院長や看護師らは心臓マッサージと口と口による人工呼吸を約30分間続けたが、男性は死亡。死因は急性心筋〓梗塞(こう・そく)と診断された。男性には心筋梗塞の持病があったが、「病院側は事前に心電図などを取らず、心肺停止後、蘇生措置の気管内挿管もしなかった」としている。

  原告側は「患者や家族に対し、電気けいれん療法の危険性や副作用に関する情報提供が不十分だった」とした上で、「病院側は心停止などの緊急事態が発生しても対処できる十分な体制をとる必要があったが、検査、診断義務を怠った」と主張している。代理人は「従来どおりの薬物療法で症状が改善した可能性は高いのに、初めて担当した医師が電気けいれん療法を選んだ過失も大きい」と話した。

  同病院は「詳細を把握しておらず、現段階ではお答えできない」と話している。

(6/2)

http://mytown.asahi.com/yamanashi/news02.asp?kiji=7246