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2003年12月31日(水) 11時02分

「クオカード」偽造被害、2億円超 高額券販売中止も朝日新聞

 コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどで使えるプリペイド式カードの偽造券が各地で出回り、被害額が全国で約2億3700万円にのぼることがわかった。発行会社の「クオカード」(本社・東京)は高額券の販売を休止し、全国の加盟店約3万店に注意を呼びかけている。背後に偽造組織が絡んでいる可能性もあり、警察は支払い用カード電磁的記録不正作出などの疑いで調べている。

 同社によると、偽造カード使用による被害が出たのは「クオ・カード」の1万円券、「ENEOS PRECA」の1万円券と2万円券、「上カード」の2万円券。

 カードは1枚ずつ番号があり、オンラインで使用状況を集計する仕組み。今年6月ごろから、同一番号のカードの集計額が額面を超えるケースが相次いだことで偽造がわかった。同社が店の情報などをもとに調べたところ、偽造カードは表側の色が本物に比べてやや薄く、裏面の注意書きの「磁気」の文字が「磁氣」になっているなどの特徴があるという。

 被害は関東地方や大阪府、福岡県を中心に広がり、被害額は12月現在、東京都で約7000万円、大阪府で約3000万円、福岡県で約2800万円など。同社は全国の被害をまとめて警視庁に被害届を出した。

 当初はコンビニで偽造カードを使い、たばこを大量に購入するケースが目立った。換金目的とみられたため、同社は7月からたばこやコンサートなどの前売り券、ビール券などの金券についてはカード利用の対象商品から外した。さらに8月からは、1万円以上の高額券の販売を休止し、不正防止のための技術開発を進めている。

 関係者によると、福岡市の歓楽街・中洲の路上で深夜、酔客に偽造カードを売りつけるケースもあるという。九州では福岡のほか佐賀県で約300万円、ほかの県でも数万〜数十万円分の被害が出ており、全体で約3300万円にのぼる。

 8月には東京都内のコンビニで偽造カードを使った男が警視庁に逮捕され、自宅などから偽造1万円カード約1200枚が見つかった。10月には偽造カード30枚をインターネットのオークションで売った男が大阪府警に逮捕されたことが明らかになった。(12/31 09:53)

http://www.asahi.com/national/update/1231/009.html