悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月27日(土) 00時20分

運転中の「携帯」に罰金 道交法改正案を国会提出へ朝日新聞

 警察庁は、違法駐車一掃へ車の運転者だけでなく使用者(所有者)にも責任範囲を広げ、運転中の携帯電話使用に罰金を科すなどの道路交通法の改正案をまとめた。改正案では一方で、駐車違反の取り締まりの一部を民間委託し、警察業務の効率化をはかる。集団暴走行為の取り締まりを容易にするなど、危険な運転に厳しく対応しつつ、高速道路での二輪車の2人乗りに道を開くなど規制緩和も含む。6項目からなり、次の通常国会に提出する。

 現行制度では、違法駐車はその車を駐車した運転者に刑事責任上の罰金か、それに代わる反則金が科せられる。運転者に限定されるため、「止めたのは自分ではない」と責任を逃れるケースが相次いでいる。駐車違反のステッカーを張られながら、4分の1は罰金を免れているという。

 改正案では、車を使用する権限を持ち、運行を管理する「使用者」(多くの場合は所有者)の責任を追及することが可能になる。運転者が一定期間を経ても出頭してこない場合、使用者に通知し、行政責任上の違反金を科す。

 違反金を納付しない場合は、車検を拒否する制裁措置を取る。駐車違反を繰り返す車の使用者に対しては、車の利用を禁止する権限を都道府県公安委員会に与える。

 民間法人に委託する取り締まり事務は、違法駐車車両を確認し、カメラで証拠写真を撮影するところまで。現場で違反切符を切ることはなく、警察に引き継ぐ。法人の役職員は見なし公務員となり、秘密保持義務を負う。

 一方、事故に結びつきそうな危険な運転や悪質ドライバーに対しては、罰則が強化される。

 運転中の携帯電話使用は現行でも禁止されているが、罰則は、結果として事故が起きるなど交通の危険を生じた場合に限られている。改正案では、使用自体が5万円以下の罰金の対象になる。シートベルトの不着用と同様、警察官が現場で見つけることになる。罰金導入による抑止効果に、大きな狙いがあるという。

 携帯電話を使用中の人身事故は昨年1年間で2847件にのぼり、45人が死亡した。

 飲酒運転の呼気検査を拒否するドライバーに対しては罰金を引き上げる。

 自動二輪については規制緩和の方向だ。一定の年齢、経験を満たせば、2人乗りで高速道路を走行できるようになる。

 2人乗りの自動二輪は、排気量などにかかわらず高速道路の走行を禁止されているが、走行実験の結果、1人乗りに比べて著しく危険とは言えない、という結論を得た。

 また貨物自動車の事故対策として、総重量で普通自動車と大型自動車に分けている現行制度を改め、新たに5トン以上11トン未満を中型自動車とし、これに対応した中型免許を新設する。中型免許には、大型免許並みの技能講習を課す。

(12/26 22:50)

http://www.asahi.com/national/update/1226/031.html