2003年12月27日(土) 12時38分

ＢＳＥ感染源特定に「数週間から数か月」…米農務省（読売新聞）

　【ワシントン＝広瀬英治】アメリカで初めてＢＳＥ（牛海綿状脳症＝狂牛病）に感染した牛が見つかった問題で、米農務省の当局者は２６日、記者会見し、ＢＳＥ感染経路の特定に「数週間から数か月かかる」との見通しを示した。

　また、同省の貿易担当官を２９日に日本に派遣し、米国産牛肉製品の輸入規制について協議することを明らかにした。

　今回のＢＳＥ感染牛は、この牛を飼育していたワシントン州ヤキマ近郊の農場に来る以前に感染していた可能性が高いと見られている。同当局者は、感染経路の調査が多くの州にまたがるとした。その上で、この牛が５月にＢＳＥ感染牛が見つかったカナダから持ち込まれた可能性について完全に否定せず、カナダも調査対象になるとの見通しを示した。

　感染経路の調査対象が広がれば、それだけ感染源の特定が遅れ、再発防止策も進まないおそれが出てくる。日本など貿易相手国による米国産牛肉の輸入禁止措置が長期化する懸念も強まりそうだ。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031227-00000304-yom-bus_all