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2003年12月26日(金) 00時00分

偽メールで取り付け騒ぎ 佐賀銀行 信用棄損で告訴 東京新聞

 佐賀銀行(佐賀市)の経営不安をあおる情報が二十五日、携帯電話の電子メールなどで出回り、同行本・支店などで預金が一斉に引き出される騒ぎが起こった。同行は「事実無根」として同日、メールの最初の送付者を容疑者不詳のまま、信用棄損の疑いで佐賀署に告訴した。同行の松尾靖彦頭取は会見し、「経営は健全。冷静な対応を」と呼びかけ、福岡財務支局も同様の談話を発表した。一九七三年には電車の中の女子高生の会話が発端で愛知県内の信用金庫の信用不安説が広がったが、今回は情報の伝わる速さと範囲が格段に違い、メール社会の脅威を見せ付ける形となった。

 同行によると、午前中から県内六十八の支店などに「経営は大丈夫か」との電話が寄せられ始め、午後には各支店の窓口や現金自動預払機(ATM)に、多いところで数百人の行列ができた。

 ATMの払戻金が不足するところも出たため、本部から県内四十支店に計九十億円が送られた。同行はATMの利用時間延長とともに、「メール記載の事実はありません」とのチラシを配布するなどして対応した。

 最初のメールは二十四日に発信されたとみられ「友人からの情報では、佐賀銀行がつぶれるそうです。明日中に全額おろすことをお薦めします」との内容だった。

 松尾頭取は会見で「当行がつぶれることはあり得ない」と説明。「メールの送付者を草の根をわけても見つけ出したい」と述べた。送付者を特定できれば、民事での損害賠償も検討する。

 佐賀市内のATM前に並んでいた主婦(49)は「(破産した)佐賀商工共済協同組合の例もあるし、やはり不安。万一に備えて」。鳥栖市の保険外交員(54)は「客からの電話で知り、支店を回ったがどこも長蛇の列だった」と話していた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031226/mng_____sya_____007.shtml