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2003年12月26日(金) 12時27分

<青戸病院手術ミス>3人の医師、技術未熟 慈恵医大事故報告書毎日新聞

 東京慈恵会医科大学付属青戸病院(東京都葛飾区)で前立腺摘出の腹腔(ふっくう)鏡手術を受けた男性(当時60歳)が死亡した業務上過失致死事件で、同大(港区)は26日会見し、執刀医の斑目(まだらめ)旬被告(38)ら3人の医師は技術が未熟で出血量を把握できていなかったなどとする調査委員会の調査結果を明らかにした。

 同病院は死亡後、男性の遺族に「技術上の問題点は見当たらない」と責任を回避した調査報告書を提出していたが、新たな報告書では「遺族への説明が不足していた」などと一転して責任を認めた。また、斑目被告と主治医、長谷川太郎被告(34)と当時の診療部長の3人を懲戒解雇とし、助手の医師、前田重孝被告(32)は手術に主体的に関わっていなかったとして出勤停止10日間とする処分を発表した。

 同大は3人の逮捕後に病院の調査とは異なるメンバーで調査委を設置。手術内容を写したビデオテープを分析するなどして再調査していた。

 逮捕前の病院の報告書は、死因につながった手術中の大量出血の原因を「判断は必ずしも容易ではなかった」「事故の責任は輸血の遅れに関与したすべての関係者に責任がある」などと3人の責任を回避していた。同大の調査委は「誤認があった」と病院の報告を否定したうえで、手術の難易度に比べて3人の技術が未熟で、腹腔鏡手術から開腹手術への切り替えが手術開始から約11時間半後となったと「判断の遅れ」を指摘した。

 栗原敏理事長は「医療に対する信頼を損ねたことに対し、国民の皆様に深くおわび申し上げる」と謝罪した。【長谷川豊】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031226-00001026-mai-soci