2003年12月25日(木) 00時00分

ポリオワクチン２次感染か　　 子供接種後、父親が入院　　 （東京新聞）

　松山市は２５日、愛媛県の３０代男性が、自分の子供がポリオ（小児まひ）ワクチンの予防接種を受けた後、発熱や足の痛みを訴えて入院、便からポリオウイルスが検出されたと発表した。

　野生株によるポリオは日本を含む西太平洋地域では根絶が宣言されており、同市は子供の便に排出されたウイルスによる２次感染の可能性が高いとみて、国立感染症研究所に検体を送り、ワクチンのウイルスと同じかどうか遺伝子解析する。

　同市によると、男性の当時生後４カ月の子供はことし１０月にワクチンを接種。男性は１１月中旬以後、発熱や左足の痛みを発症し、筋力の低下を起こして松山市内で入院した。同県立衛生環境研究所が便を調べ、ポリオウイルスを検出した。

　男性は投薬治療で快方に向かっており、ほかの家族や同僚にも異常はないという。男性に海外渡航歴はなく、予防接種歴は分かっていない。

　ポリオワクチンはウイルスを弱毒化した生ワクチンで、４４０万人に１人でまひが起き、家族にも５８０万人に１人の２次感染が起きるとされている。

　厚生労働省によると、ポリオワクチン接種による２次感染は、これまで日本で１６例確認されている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20031225/fls_____detail__054.shtml