2003年12月25日(木) 11時52分

＜米ＢＳＥ＞米国産牛の緊急輸入停止　カナダや中南米各国（毎日新聞）

　【ワシントン竹川正記】米国で初のＢＳＥ感染の疑いのある牛が見つかった問題で、カナダや中南米各国が２４日、米国産牛の緊急輸入停止処分を発動した。大消費地の日本などに続き輸入停止の動きが拡大したことで、米畜産業界が大きな打撃を受けるのは必至。米農務省は、迅速な安全宣言が出せずに長期化した場合、最大で輸出全体の７割近くがストップ、被害額は２０億ドル（約２１５０億円）にのぼると試算している。

　２４日、日本や韓国と並ぶ主要な輸出先のメキシコに加え、チリ、コロンビア、ブラジルが輸入停止を発表。カナダも生後３０カ月未満の骨無し肉など一部の例外を除き、米国産牛の輸入制限に踏み切った。中南米諸国などには、今回の騒動を機に自国産牛肉や代替となる豚肉の海外市場でのシェアを拡大しようとの思惑もあり、今後、米国との通商摩擦に発展する可能性もある。（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031225-00001047-mai-int