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2003年12月25日(木) 12時21分

肥満防ぐ体内物質の働き解明、糖尿病など新薬にも期待読売新聞

 体内の栄養状態を検知している体内物質の一種が、筋肉中で脂肪の燃焼を促していることを、東京大学の酒井寿郎教授(代謝医学)らが動物実験で突き止めた。

 肥満や糖尿病に効く新たな治療・予防薬につながる成果で、脂肪の多い食事をとった場合でも肥満度を抑え、血中の糖の濃度を制御するインスリンの効き目を改善することも確認した。

 この体内物質は、「PPAR」(ペルオキシソーム増殖薬活性化受容体)と呼ばれ、3種類が知られている。酒井教授らは、このうち役割が不明だった「デルタ」という種類のPPARに着目、マウスに高脂肪の食事を与えて実験した。

 その結果、デルタを働かせる薬を投与したマウスは、投与しないマウスの半分程度に、体重増加が抑えられた。また、インスリンが血糖値を下げる効果も、約2割高かった。また、デルタが働き出すと、筋肉中の脂肪分解に関連する遺伝子が働くことも分かった。

 別のPPARを活性化する薬は、すでに糖尿病治療に使われている。しかし、インスリンの効き目を改善する一方で、脂肪細胞を増やし、体重の増加を招く副作用があった。酒井教授は「糖尿病や肥満治療の新しい標的がはっきりした。脂肪を燃焼して、糖の分解を促す薬を開発していきたい」と話している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031225-00000404-yom-soci