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2003年12月25日(木) 00時00分

SARS、BSE。ローマ字の感染症、感染牛の情報が、あっと… 東京新聞


 SARS、BSE。ローマ字の感染症、感染牛の情報が、あっという間に世界に大きな影響を与えてしまう。地球のどこかで発信された情報が一夜にして人々の献立を変えてしまう。そんな時代に私たちは生きている。情報感染時代とでもいえるだろうか▼きのう、米国の農務長官が緊急記者会見し、ワシントン州の牛一頭が牛海綿状脳症(BSE)検査で陽性反応を示した、と発表した。同長官は、カナダでのBSE確認に際し「米国の牛肉は安全」と繰り返していた。世界で一番牛肉を食べる米国はどう受け止めているのだろうか▼日本は即日、米国産の牛肉の輸入停止措置をとった。当然のことながら、商社、食肉関連メーカー、外食産業、小売業は大きな影響を受ける。日本の企業にとって大きな痛手である。むろん、消費者にとってもショックである▼そして何より、恐怖の対象が牛肉そのものに向かうことが大きい。さらに肉食への反省が深まるかもしれない。牛肉ばなれが心配されるのである。BSEショックは、すでに欧州、日本での感染牛確認のときに経験しているが、こればかりは、もう慣れているから、とはいいきれないようだ▼いうまでもなく、こういうときは冷静に対処しなくてはならない。と同時に、牛肉を食べるか食べないかという判断は、当局の判断に待つばかりではなく、自らの責任において決めるべきなのかもしれない。衣食住の原点にかえって知恵を出し合う時代にきているのではなかろうか。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20031225/col_____hissen__000.shtml