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2003年12月24日(水) 23時37分

米産牛、店頭撤去相次ぐ 価格上昇に懸念も朝日新聞

 米国で牛海綿状脳症(BSE)に感染した疑いのある牛が見つかった問題は、小売店からの米国産牛の撤去や飲食店のメニュー変更など、日本国内で広がりをみせつつある。米国牛の輸入停止が長引けば、食肉市場の需給が逼迫(ひっぱく)して店頭価格が上昇するなど、暮らしへの影響の拡大は避けられそうにない。

 政府は24日、加工食品も含めて新たな米国産牛肉の輸入を停止したが、問題は、すでに流通している商品だ。厚生労働省食品安全部は、脳や脊髄(せきずい)などBSE感染の危険性が高いとされる「特定危険部位」を含まない肉は「異常プリオンは蓄積されない、と国際的に認められている。健康への影響はない」としている。

 だが、消費者の「安全・安心」へのこだわりを気にする小売店では、スーパーのジャスコなどを運営するイオンが「念のため」として、グループの約1千店で米国牛の販売をストップ。首都圏が地盤の中堅スーパー、サミットも約70の全店でカルビなどを店頭から撤去した。日本チェーンストア協会の川島宏会長はこの日の記者会見で「牛肉が、ある程度値上がりするのはやむを得ない」と話した。

 外食でも「米国牛を使ったメニューの提供を取りやめた」(サッポロライオン)という店が出始めた。焼き肉や牛丼のチェーン店は「危険部位を含む肉は取り扱っていない」などとする文書を店頭に張り出して、客足のつなぎとめに躍起だ。

 米国からの輸入牛は国内消費全体の3割近くを占める。輸入牛の卸売りも手がける伊藤ハムは、豪州産などの輸入拡大を決めたが「急には難しい。品薄になるかもしれない」という。

 一方、食材の確保を急ぐ外食産業の業界団体は24日、安全確保を前提に早期の米国産の輸入再開を農水相に求めた。

(12/24 23:06)

http://www.asahi.com/national/update/1224/032.html