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2003年12月24日(水) 11時57分

米国で初のBSE感染牛…ワシントン州の農場読売新聞

 アン・ベネマン米農務長官は23日、緊急記者会見を行い、ワシントン州の農場で、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)の疑いのある雌のホルスタイン牛が見つかったと発表した。感染が確定すれば、米国で初めてのBSE感染牛となる。

 これを受けて、日本の農林水産省と厚生労働省は24日から、アメリカからの牛肉や牛肉加工品、生きた牛などの輸入の全面停止を決めた。アメリカ産牛肉は、日本の国内消費量の約3割に上り、外食産業をはじめ深刻な打撃となることは間違いない。

 ◆米農務省は農場を隔離◆

 【ワシントン=笹沢教一】ベネマン米農務長官によると、問題の牛は2度の初期検査で陽性反応が出た。現在、確定検査のため、試料を英国の検査機関に米軍機で空輸し、判定結果を待っている。農務省はすでに農場を隔離、農場内の牛の健康状態や餌の供給ルートの調査などの緊急措置に着手した。

 確認されれば、北米では、今年5月にカナダ西部アルバータ州でBSE感染牛が初めて確認されて以来。

 農務省の発表によると、この雌牛はワシントン州中南部ヤキマ郊外の農場で飼育されていたが、歩行困難などがあるとして食肉処理施設で処理された。処理された肉は食用に出回っている恐れがあり、農務省が流通ルートを追跡している。組織試料は処分直後の今月9日に採取され、アイオワ州の検査機関で行われた2度の検査で陽性反応が出たことから、ほぼ確定的と見られ、農務省は本格的な調査と緊急措置に踏み切った。初期検査に2週間要したのは、第1例目を判定するので、入念な作業を行ったためと見られている。

 記者団の質問に対し、ベネマン長官は「食肉安全の確保のために調査は進めているが、現時点でBSEと断定するのは時期尚早」と慎重な姿勢を示した。

 米国は1990年からBSEの検査を導入し、2003年にはこれまで2万526頭が検査を受けた。感染源として問題になった肉骨粉は食品医薬品局(FDA)が1997年以降、禁止し、海外からの飼料の輸入などについても厳しく制限しているため、今のところ、感染経路の手がかりはつかめていない。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031224-00000102-yom-int