2003年12月24日(水) 11時30分

事故繰り返す医師に再教育、厚労相が緊急対策（日経新聞）

　医療事故が相次ぐ中、坂口力厚生労働相は24日の閣議後の記者会見で、医療事故を繰り返すなどして医師法上の処分を受けた医師に、再教育制度を検討することなどを柱とする「医療事故対策緊急アピール」を明らかにした。

　医師に対する行政処分は刑事事件で刑が確定した場合や保険医を取り消された場合に事実上限られていたが、厚生労働省はすでに民事訴訟などでミスなどが明らかになった場合も処分対象となる方針を示している。同省は日本医師会などの協力も得て、再教育制度のあり方を検討する。

　アピールでは「人」「施設」「もの」への3つの対策をまとめ、手術の画像記録を患者に提供することで手術室の透明性を高めることや輸血医療を行う医療機関での責任医師の設置なども盛り込んだ。

　坂口厚労相は「最近、医療事故で医師が逮捕されるなどあってはらない事件も起きている」と話し、「このような状況が続けば、国民が医療に信頼をなくしてしまうのではないかと危惧（きぐ）している」と強調した。(11:30)

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031224AT1G2400O24122003.html