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2003年12月24日(水) 11時52分

米国産牛肉の輸入、一時停止へ 食肉市場への影響懸念朝日新聞

 米国で牛海綿状脳症(BSE)に感染した疑いのある牛が見つかったことを受け、日本政府は米国からの牛肉輸入を安全が確認されるまで一時停止すると発表した。米国産は輸入牛肉の5割近くを占める主産地。今後、食肉市場の需給逼迫(ひっぱく)や、消費者への影響が懸念される。

 農水省は家畜伝染病予防法に基づき、牛や関連の肉製品の輸入を停止する。すでに流通している食肉など、特定危険部位を含まない部分について、厚生労働省食品安全部は「脊髄(せきずい)などの部位以外の肉には異常プリオンは蓄積されない、と国際的に認められている。食べたからといって健康への影響はない」とし、当面は回収を予定していない。

 また、厚労省は食品衛生法に基づき、牛肉を使ったエキス類など加工食品の輸入を停止する方針で、併せて背骨など「特定危険部位」を使った食品の輸入業者に、商品回収を指示する予定。

 今年5月にBSEが確認されたカナダは、牛肉輸入全体に占めるシェアが3%程度だったため、輸入停止の影響は小さかったが、今回は需給が逼迫し、より深刻な影響が出そうだ。BSE未発生の豪州などに調達先を変更する動きが予想されるが、量をまかなえるかは不透明。牛肉消費の減退も見込まれる。

 BSE未発生だったカナダや米国は、日本のような全頭検査をしていない。日本で法制化された牛肉の生産履歴管理(トレーサビリティー)も、国内生産者の抵抗から導入のメドは立っていない。米国にこういった対応を求めるべきだとの消費者などの意見に対し、日本政府は「米国などはリスクは低い」と慎重だったが、今後、政府としても米国に安全対策強化を求めることになりそうだ。

(12/24 11:40)

http://www.asahi.com/business/update/1224/064.html