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2003年12月19日(金) 00時00分

一般には公開せず/住基ネット実験報告書朝日新聞・

 ●補助業者名も非公開

  県が県内3町村で実施した住基ネットの侵入実験を巡り、県議会総務委員会で18日、実験を指揮監督した審議会委員の吉田柳太郎氏が作成した第1次実験調査報告書を県側が委員会に提出した。県はこれまで「第三者の評価後、一括して公表する」という態度だったが、「一般に公開すると、3町村の住民に不安を与える」(宮津雅則・政策チームリーダー)との理由で委員以外は非公開とした。

  報告書は委員会が資料請求していた。県が事前に実験が実施された3町村と協議したところ、一般に公開すると住民に不安を与えるとして非公開を要望されたという。県によると、報告書は10ページ程度で、町村ネットワークの脆弱(ぜい・じゃく)な点が記載されているという。

  一方、県は吉田氏を補助した業者や第三者評価した伊藤穣一氏と結んだ契約関係の文書を公開した。だが、業務委託料の内訳や補助者の名前など詳細部分は黒塗りに。藤沢幸男市町村課長が委託料内訳について「予定価格が推測される恐れがある」、業者名については「条例上で個人情報に該当する」と非開示の理由を述べた。しかし、鈴木清氏(政信会)が「県の事業を請け負った業者の名前を公開しないのはおかしい」と述べるなど、委員側は反発。委員会後、石坂千穂氏(共産)も「一括公表すると言っていた割に、県の情報公開の度合いはいまいちだ」と不満を述べた。

 ●準備から実験開始「たった1日で」

  第1次住基ネット侵入実験の業者選定や事前審査、業者からの見積書提出と契約締結、さらに実験開始までのすべてが1日で行われたと記録されていることが、18日の総務委員会で明らかになった。服部宏昭氏(フォーラム改新)は「物理的に不可能」と指摘した。

  県が公開した実験の補助業者と県が結んだ契約に関する文書から明らかになった。県は9月22日に開いた業者選定委員会で、吉田柳太郎氏の指定した業者と随意契約を結ぶことを決め、会計局は適正かどうか事前審査した。同日に業者から見積書が提出され、県は契約を結んだ。さらに、この業者は同日のうちに阿智村まで行って実験を開始したことになっている。

  県側の答弁も、事前審査した平沢進一会計課長が「明日(23日)から実験すると言われた」と述べる一幕も。委員からは「1日間だけなんてつじつまが合わない」と疑問の声が上がった。(12/19)

http://mytown.asahi.com/nagano/news02.asp?kiji=3858