2003年12月15日(月) 23時26分

＜盗聴事件＞武富士の武井保雄元会長を起訴（毎日新聞）

　消費者金融最大手「武富士」（東京都新宿区）をめぐる盗聴事件で、ジャーナリスト宅の電話盗聴を部下に指示したとして、東京地検は１５日、同社の前会長、武井保雄容疑者（７３）を電気通信事業法違反で起訴した。武井前会長は起訴事実を認めているという。

　武井前会長側は、病気のため手術が必要との理由で拘置執行停止を申し立てており、東京地裁は１５日、執行停止を決定した。前会長の拘置は２４日まで認められていたが、東京地検は拘置執行停止が決定される前の起訴に踏み切った。

　起訴状によると、武井前会長は、元同社総務部課長、中川一博（４２）、「アーク横浜探偵局」社長、重村和男（５７）両被告＝同法違反で起訴＝らと共謀し、００年１２月〜０１年２月、ジャーナリスト、山岡俊介氏の自宅の電話を盗聴し、録音した。　【佐藤敬一】

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　拘置執行停止が認められた武井保雄被告は今後、東京都内の病院で治療・手術を受けるとみられ、停止期間が終了すれば再度拘置される。

　関係者によると、武井前会長は盗聴疑惑発覚後、数回にわたり持病の肝臓疾患の手術を延期してきたという。弁護団は逮捕が間近に迫った１１月下旬、「１２月に手術予定」とする上申書を捜査当局に提出していた。

　武井前会長は起訴事実を含め１３件の盗聴について「一連の盗聴はすべて私が指示した」と認めている。捜査当局はこのうち、公訴時効（３年）が成立していない別のジャーナリスト１人を盗聴した疑いでも今後、立件する方針。【立山清也】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031216-00000001-mai-soci