悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月12日(金) 12時25分

「鎮痛剤投与で死産」と提訴 支援団体が国に改善要望朝日新聞

 胎児の死亡例が報告されたため妊婦に投与しないよう厚生省(当時)が99年11月に通知した解熱鎮痛剤「ジクロフェナクナトリウム」を医師の不注意で投与され、死産したとして、大津市内の女性(33)と夫が12日、滋賀県甲賀郡内の産婦人科医院と院長を相手に約3500万円の損害賠償を求める訴えを大津地裁に起こした。女性を支援する市民団体は同日午後、同様の被害が少なくとも各地で3件起きているとして、厚生労働省に改善を要望する。

 訴状によると、女性は00年9月27日、産婦人科医院に入院し、陣痛促進剤を投与された。翌日午前1時過ぎ、発熱したため、ジクロフェナクナトリウムの座薬を投与されたが、約1時間半後、胎児の心拍が急激に下がって死産した。女性らは、胎児の死亡は鎮痛剤が原因としている。

 女性は「医院から当初、死亡原因はわからないと言われた。同じ苦しみを味わう女性が増えないよう提訴に踏み切った」と話す。医院側は「死産や鎮痛剤投与の事実は認めるが、訴状が届いていないためコメントできない」としている。

 市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(事務局・愛媛県今治市)によると、同鎮痛剤は厚生省の通知後、少なくとも千葉県などの3人の妊婦に投与され、死産したり仮死状態で生まれて死亡したりしたという。出元明美代表は「厚労省はこの薬剤の危険性を周知すべきだ」と訴えている。

(12/12 12:20)

http://www.asahi.com/national/update/1212/010.html