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2003年12月11日(木) 00時00分

県内の「オレオレ詐欺」2300万円被害朝日新聞・


 親族を装って電話をかけ、金をだまし取る「オレオレ詐欺」の被害が県内でも広がっている。県警によると、11月25日現在の被害届け出は未遂を含めて73件、被害総額は約2300万円にのぼる。10日の県議会総務警察委員会でも論議された。どんな実態なのか。

 「暴力団の事務所に連れ込まれた。350万円を振り込んで」。10月下旬、関西に住む県内出身の女性に泣き声の男から電話があった。女性が「○○(弟の名前)なの?」と尋ねると「○○だ」。いったん切って県内の弟に電話をしたら、自宅にいた。

 オレオレ詐欺は県内では4月に初めて被害が報告された。未遂を含めて毎月4〜14件起きており、11月は21件に増えた。実際に被害を受けたのは計22件で、50〜80代が10万〜223万円をだまし取られた。

 「交通事故の示談金が必要」「消費者金融に借金を返す」という名目が大半で、付き合っている女性の妊娠中絶費を求めるケースもあった。男性2人が親族役と脅し役を装う「演技派」が主流で、金融業者や警察官を名乗るパターンもある。

 摘発はゼロ。プリペイド式携帯電話で県外からかける容疑者が多く、手がかりが少ない。「口座屋」と呼ばれる専門業者や、インターネットで不正に買った口座を振込先として指定する例もあり、容疑者の特定が難しい。

 県警は防止策として、自治体の防災無線や有線放送を使って注意を呼びかけているほか、怪しい口座は凍結するよう金融機関に申し入れた。

 11月には大口市内の銀行で30万円を振り込もうとした女性(78)が焦っていた様子に、窓口の職員が気づいて被害を未然に防いだ。この銀行では多額の振り込みをするお年寄りに声をかけていたという。

 県警は「電話の相手が名乗らずに金銭を要求したら、まず疑ってほしい」と呼びかけている。


(12/11)

http://mytown.asahi.com/kagoshima/news02.asp?kiji=3368