2003年12月11日(木) 20時32分

オレオレ詐欺被害、女性６５歳以上に多発　５月から４５件−−県警調べ　／広島（毎日新聞）

　電話で「オレ、オレ」と息子や孫を装って現金をだまし取る「オレオレ詐欺」が、県内では、今年５月に初めて発生してから今月４日までに４５件発生し（３２件は未遂）、被害総額は１３８５万円に上ることが、県警の調べで分かった。
　先月は２７件発生するなど、模倣犯が急増している。最も多いのが交通事故の示談金名目だが、借金返済や妊娠中絶費用など理由はさまざま。６５歳以上の高齢女性が被害に合うケースが多い。
　被害額が最も多かったのは、先月２６日に神石郡内の８０代の女性が「借金の保証人になってほしい」と孫を装った男に２５０万円を奪われた事件。未遂に終わったものの中には、３０００万円を要求するものもあったという。現金の振込を指定した銀行口座は関東が２２件と最多で、県内はなかった。また、電話がかかってきた人は、ヤミ金の債務者の関係者であることが多いという。
　うまく撃退した例もある。先月２７日朝、孫を装った男が安佐北区の６０代の女性に電話したが、女性が架空の名前で呼ぶと男が応じたため、詐欺と分かったという。
　県警は注意を呼びかけるほか、金融機関に対し、高齢者が多額の振り込みをする際、オレオレ詐欺にかかっていないかを確認するよう要請している。　【田中博子】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031211-00000005-mai-l34