悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月11日(木) 22時30分

契約獲得へ 激しい競争 関西の携帯電話キャリア会社京都新聞

 携帯電話キャリア会社が多彩なアイデアを駆使して契約獲得競争を繰り広げている。関西でもショールームの開設などで若者を取り込むのと同時に、出張携帯電話教室など中高年者へのサービス拡大が目立っている。激しい競争に打ち勝つには市場の主役である若者以外に中高年層の取り込みが大きなカギとみているようだ。
 京都市中京区の京都府保険事業協同組合の会議室で、講師の指導を受けながら携帯電話の操作に熱心に取り組む中高年の男女たち。NTTドコモ関西が昨春、下京区に開設したショールーム、ドコモモバイルメディアラボ京都が開催する出張携帯電話教室の風景だ。
 通常はショールームで教室を開くが、今秋から要請を受けて講師が出向くサービスを始めた。電話は使えてもメールやiモードは使えない層が対象で電話帳登録からメール送信、iモードでの情報検索など携帯電話の基礎を学ぶ。主婦層や高齢者に人気が高く、行政や企業、各種団体から要請が増えているという。「若者が多いショールームや販売店は中高年が入りにくい。出張講座で仲間うちで携帯電話を楽しみ、iモードの輪を広げてもらえれば」(ドコモモバイルメディアラボ京都)と話す。
 大阪と神戸でも開設しているモバイルメディアラボでは、携帯電話に関する相談、くつろぎながら携帯電話を体験できるカフェもあり、週末ともなると多くの若者でにぎわいを見せる。ラボでは若者をFOMAで取り込み、出張講座で中高年世代のiモードを広げる2つの柱で顧客を取り込む戦略だ。
 国内シェア2位のKDDIは、首都圏の販売店を中心にバリアフリーサービスを導入した。高齢者や聴覚障害者向けにテレビ電話を使い、手話で申し込みや機種変更手続きを教えるサービスや店員の話す内容をパソコンで文字にする「パソコン通訳」、聴覚障害の人向けに筆談機の設置などを行う。来年以降、関西でも順次導入する計画で、関西圏で450店もあるきめ細かいショップ網を最大限に活用する構えだ。
 「携帯電話で孫とメールや写真をやりとりしたいという中高年層が増えている。高齢化社会に向けてこれから広がる世代だ」(KDDI広報部)とシルバー戦略を見据える。
 若者に人気の高いボーダフォンは、10月にジェイフォンから社名変更した移行期に合わせて店舗の看板などを新装してPR力の強化を図る。写メールを中心に若者に根強い人気を持つが、「各販売店がショールーム的な役割を果たしている。ボーダフォンを浸透させ、若者から高齢者層まで販売だけでなく総合的に取り込んでいきたい」(ボーダフォン広報部)とする。
 電気通信事業者協会によると、11月末現在の国内携帯電話契約数は、7928万700件。そのうちNTTドコモが約57%の約4500万件、auが約19%の約1500万件、ボーダフォンは約18%の約1400万件。大手3社が繰り広げる激しい競争は、シルバー世代にも波及しつつあるようだ。(京都新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031211-00000083-kyt-l26