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2003年12月11日(木) 00時00分

サッカーくじ不振でトートー悲鳴が…売り上げ激減ZAKZAK

 「サッカーくじ(toto)を買ってください。たとえはずれても、将来、子どもたちに芝生のグラウンドを提供できます」−。くじを運営する日本スポーツ振興センターが、売り上げ激減に悲鳴を上げている。

 【助成金が大幅減】

 初年度の2001年度に約642億円あったくじの売り上げが、2002年度は約360億円にほぼ半減。本年度はさらに減り、これまでに約158億円を売り上げたが、年度末見込みは200億円程度という。

 これに比例して、くじの収益を基にしたスポーツ界への助成金も急下降。本年度は約27億円あったが、来年度は10億円前後に落ち込む見通しだ。このため同センターは来年度、助成金の配分のうち、グラウンドの芝生化事業や夜間照明の地域スポーツ施設整備事業などを見送った。

 同センターは「Jリーグが盛り上がらなければくじの売り上げは伸びない。ワールドカップでファンの目が肥えてしまったのだろうか。1000円キャッシュバックなど、さまざまなキャンペーンを試みたが、なかなか上向かない」と頭を抱える。

 販売促進策として、コンビニのローソンに続き、ファミリーマートも来年3月から全国約6100店舗で会員限定でくじの販売を始める。「これで弾みをつけたい」と、関係者は期待を寄せているが…。

 【くじに魅力ない】

 「くじの仕組みをもっと簡単にして当せん金額(の最高)を3億、5億円に上げないと、売り上げは伸びない」。東京都内で10月16日に開かれた文部科学省の中央教育審議会の連絡会で、出席した委員が訴えた。

 しかし文科省幹部は「サッカーくじ先進国のイタリアなどは、半分は子どものため、半分は自分の夢のために、広くくじが買われている。まだまだ販売努力が足りない」として、当せん金額の最高を現在の1億円から増やすことは、今のところ考えていない。

 スポーツ・ジャーナリストの谷口源太郎さんは「イタリアは長いサッカー文化の歴史があるが、日本にはない。土壌がないところにギャンブルとして魅力のないくじが売れるはずがない」と言い切る。

 そして谷口さんは「海外クラブからロナウド、ベッカムといったスター選手を呼ぶなど、Jリーグ人気を底上げするしか、売り上げ増の方法はないのでは」と指摘する。

 ■サッカーくじ スポーツ振興を目的に2001年3月から全国で販売された。JリーグのJ1とJ2から指定された13試合のホームチームの90分の試合結果を「勝ち」「負け」「その他」の3通りから予想するのが「toto」。売り上げ増を狙い03年シーズンから並行発売されたのが「totoゴール」で、指定された5試合10チームの得点結果を「0点」「1点」「2点」「3点以上」の4通りから予想する。いずれも1口100円で、19歳未満の購入は禁止。売上金の原則50%(当面は47%)が当せん金、15%が経費に充てられ、残りが収益となる。収益の3分の2が助成金になり、3分の1は国庫に納付される。ZAKZAK 2003/12/11

http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2003_12/1t2003121125.html