2003年12月10日(水) 06時47分

宿泊拒否問題　熊本地検、ホテル社長を事情聴取（熊本日日新聞）

　阿蘇郡南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」が国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園（菊池郡合志町）の入所者の宿泊を拒否した問題で、熊本地検は九日、旅館業法違反（宿泊させる義務）の疑いで、同ホテルを経営するアイスター（東京）の江口忠雄社長（５３）から任意で事情聴取した。

　江口社長は同日午後、熊本市京町の同地検庁舎に呼ばれ、事情を聴かれた。聴取前、同社長は「宿泊拒否はホテル業として当然の判断との見解は変わらない」と述べた。

　宿泊拒否問題では、熊本地方法務局と県が十一月二十一日、同法違反容疑で、ホテルの総支配人と同社に対する告発状を同地検に提出。同地検は同二十五日、受理していた。

　同地検は既に、総支配人、県の担当職員らから事情聴取。近く、被害者である恵楓園入所者からも事情を聴く方針で、捜査を進めている。また、江口社長は事情聴取に先立ち、鹿本郡鹿央町の県立装飾古墳館を訪れ、開催中の「熊本のハンセン病関係資料展」を見学した。

http://kumanichi.com/news/local/main/200312/20031210000061.htm