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2003年12月09日(火) 00時00分

子供の深夜外出 親に罰則 市長発言に波紋朝日新聞・

  県青少年保護育成条例の内容強化を訴える中田宏・横浜市長の「深夜に子どもを外出させた親には罰則を科すようにすべきだ」との主張が論議を呼んでいる。地域政党の神奈川ネットワーク運動は「市民生活・家庭生活への行政の介入で行き過ぎ」と批判。8日の県議会代表質問で見解を問われた松沢成文知事は一定の理解を示しつつも、法律上の問題が存在するという認識も示した。

  中田市長はこうした条例強化をまず11月13日の8都県市首脳会議(首都圏サミット)で提案。同25日の「県・横浜・川崎三首長懇談会」でも実現に向けて改めて理解と協力を求めた。懇談会終了後、中田市長は自らの問題意識について「家庭にまで干渉したくないが、家庭が社会に問題を丸投げしている実態もある」と語った。

  これに対し、神奈川ネットは「家庭内のルールに行政が踏み込むもの。市民的自由を尊重しながら、社会の安全をつくっていくことに逆行する」との懸念を表明。こうした方向での条例の見直し・強化に反対する見解を公表し、松沢知事や中田市長ら首都圏サミットに参加する8首長に送っている。

  8日の県議会本会議では、神奈川ネット所属の仙田みどり氏が県議会会派「民主党・神奈川ネットワーク運動」を代表して、知事の見解をただした。「青少年の深夜の徘徊(はいかい)を問題視するのであれば、県として取り組むべきなのは、むしろ風俗営業増加に歯止めをかけることや、深夜労働を必要とする長時間営業の問題ではないか」などと質問した。

  これに対し、松沢知事は「横浜市長からの提案は、深夜外出が非行や、犯罪の被害につながる恐れがあることから、保護者に対する罰則を盛り込むことによって子どもたちを守ろうとする趣旨であったと受け止めている」と答弁。02年度中に深夜徘徊で警察に補導された青少年が県内で3万4645人に上ることなどを紹介し、「横浜市長の気持ちは十分理解できる」と述べた。

  一方で「子どもに対する監督責任をもって保護者を罰することについては、法律上など難しい問題がある」とも指摘。今後、さらに議論を深める考えを示した。

(12/9)

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news02.asp?kiji=4860