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2003年12月09日(火) 08時22分

会長の息子絡むトラブルきっかけが4件 武富士盗聴朝日新聞

 大手消費者金融「武富士」をめぐる盗聴事件で、8日に同社会長を辞任した武井保雄容疑者(73)=電気通信事業法違反容疑で逮捕=の指示で実行されたという盗聴13件のうち少なくとも4件は、元同社専務の長男(38)と専務の次男(33)の絡むトラブルがきっかけとみられることがわかった。警視庁は、武井容疑者が息子2人への批判を排除し、関係者の動向を探ることが動機の一つとみている。

 捜査2課の調べでは、武井容疑者が同社元課長の中川一博容疑者(42)=同容疑で再逮捕=に指示して、最初に盗聴を実行したのは00年8月、当時の役員に対してだったとされる。中川容疑者の供述では、当時常務取締役営業統轄本部長だった次男を批判する文書が、インターネットのホームページに掲載された。次男の上司だった役員が流したとの風評があり、その真偽を確かめるため盗聴の対象にされたという。

 その後の社内調査で、実際に掲載したのは首都圏にある支店の元社員だったとされ、元社員の自宅も盗聴した。

 さらに、次男が「臨店」と呼ばれる支店の抜き打ち検査で00年3月に香川県の支店に行った際、同行した部下が当時の支店長に暴行する事件があった。この事件後に辞職した支店長が、暴行した部下を刑事告訴するなど武富士批判を始めたため、武井容疑者が動向を探る目的で00年9月、支店長宅の通話も盗聴したという。

 長男の絡む盗聴はジャーナリストの高尾昌司さん(57)が対象で、01年1月から2月にかけて実行された。当時専務だった長男をめぐり「香港にある関連企業の株取引で多額の損失を出した」との情報があり、高尾さんが取材していると思い込んで動向を調べるためだったという。

 武富士によると、長男は95年1月に入社し、01年6月に専務で退職。次男は93年6月に入社し、02年6月から現職の専務に就任した。(12/09 08:22)

http://www.asahi.com/national/update/1209/005.html