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2003年12月08日(月) 23時23分

ADSLの上り高速化サービス開始遅延か? - TTC会合で技術巡り紛糾MYCOM PC WEB

通信産業の業界団体、情報通信技術委員会(TTC)は、DSL専門委員会のスペクトル管理サブワーキンググループ(SWG)の第6回会合を開催した。今回の会合では、長野県協同電算が「ADSL上り高速化技術は、当社が展開している低価格の下り1.1Mbpsサービスに大きな影響を及ぼす」と指摘。上りを高速にしたサービスは一旦凍結するよう主張したため紛糾し、上り高速化サービスは開始時期が遅れる可能性が出てきた。

長野県協同電算はSDSL方式を用い、上り高速化技術が、下り速度にどのような影響を及ぼすかの検証作業を実施した。同社によれば「下り速度がおよそ1Mbps低下することがわかり、下り1.1Mbpsのサービスを維持することができない」という。さらに同社は、TTCで合意された、さまざまな方式が共存しながらサービスを展開できるようにするための技術標準「JJ-100.01」の改版に対しても「問題があり、標準にすることに反対」との意向を示した。

これに対してはNTT東日本や住友電気工業などが「すでに合意されていることにこの時点で異を唱えるのはおかしい」と反論したが、長野県協同電算は「問題点に気づいたのは最近であり、反対するための根拠などを整理する時間がなかった。合意を求める投票では棄権しており、JJ-100.01は見直すべき」とした。

上り高速化技術については、ソフトバンク、グローブスパンビラータ(チップセットメーカー)が推進する方式と、イー・アクセス、センティリアム(同)が担いでいる方式があるが、この両陣営間にも相互干渉を巡った対立があり、ここに今回長野県協同電算の「すべての上り高速化技術を一時見直すべき」という議論が加わり、事態をいっそう複雑化させることになった。

こうした状況から、今回の会合では収拾がつかず、結局、SWGの会合とは別に討議の場を設け、ソフトバンクとイー・アクセスを共同議長として、事業者間で協議することとなった。ソフトバンクなどは、上り3Mbpsのサービスを来年1月中に開始する予定だったが、当初見込んでいた日程通りに着手できるかどうかは微妙な情勢となった。

TTC、ADSLの上り帯域拡大の方向性を示すも議論は紛糾 - 決定は先送りに
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/11/21/23.html

情報通信技術委員会(TTC)
http://www.ttc.or.jp/

(MYCOM PC WEB)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031209-00000091-myc-sci