2003年12月08日(月) 10時36分

＜県内女子学生＞ハンセン病元患者と入浴（琉球新報）

ハンセン病元患者の金城幸子さん（前列右から3番目）とポーズをとる学生ら＝7日夜、具志川市 　 　【具志川】熊本・黒川温泉の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」がハンセン病元患者の宿泊を拒否した問題を受け、「喜んで一緒に温泉に入ろうじゃない会！　」のメンバー約15人が7日夜、元患者の金城幸子さん（62）＝具志川市＝の自宅を訪ね、金城さんと一緒にお風呂に入り、差別や偏見のない社会への第一歩にしようと訴えた。
　メンバーらは、洗面器やタオルを手に金城さん宅を訪れた。同会共同代表の安里綾乃さん（18）＝勝連町、専門学校生＝が「ハンセン病元患者宿泊拒否に対する抗議文」を読み上げ、「私たちは歴史の過ちから学び、同じ過ちを二度と繰り返してはならない」と訴えた。
　その後、女性メンバー4人が金城さんと一緒に約30分入浴。風呂場からは始終明るい笑い声が響いた。
　安里さんは「修学旅行で皆で入っているような感じだった。何も変わらない。次につなげるためにも全国に声を上げていきたい」と感想を話した。金城さんは「背中を洗ってもらって本当に幸せだった。仲間たちにも分けてあげたい。生きていてよかったとつくづく思う」と涙をぬぐった。
　会では同ホテルに抗議する280人分の署名も郵送する。また、元患者とともに、県内外の宿泊施設で宿泊することを目標に活動していく。
　問い合わせは、同会事務局098（965）3472。（琉球新報）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031208-00000012-ryu-oki