悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月07日(日) 00時40分

機内でも、船上でもネット接続 総務省、地上並み検討へ朝日新聞

 総務省は、ブロードバンド(高速・大容量通信)化が進む地上に比べ、大幅に遅れている海と空の通信システムの改善に乗り出す。省内に調査研究会(座長・高畑文雄早大教授)を立ち上げ、船上でも航空機内でも、国内では、地上と同じように携帯電話を使ったり、インターネットに接続したりできる仕組みの検討を始めた。来年3月までに技術開発や法制度上の課題をまとめ、官民で早期の実用化を目指す考えだ。

 現状では、国内の漁船約20万隻のうち、音声通話やデータ送信ができる無線機器を積んでいるのは3割程度。その大半が、海岸にある無線基地局から40キロ程度の範囲でしか利用できない「超短波通信」や6000キロまで届くもののデータ通信速度が遅い「短波通信」だ。

 また旅客機では、一部の国際線で来年から米ボーイングと提携して通信衛星を利用したインターネット接続サービスが始まる。しかし、国内線にはなく、公衆電話サービスの拡充も予定されていない。

 研究会では、移動する航空機や船舶の位置を的確に確認する地上基地局の設置を想定している。その地上基地局から機内や船上に新たに設ける通信設備を経由して、携帯電話やパソコンを無線で結ぶ。電波の「通信回線」を途切れずに確保する仕組みづくりが課題だ。

 地上とつなぐ電波の周波数帯は、込み合っておらず、大容量の通信が可能なミリ波や準ミリ波の高周波数帯を活用する方向で検討する。ただ、同周波数帯を使って、高速で動く物体を追尾できるアンテナはまだ実用化されていない。このため、アンテナ開発や電波の送信装置の高精度化が実現のカギになる見通しだ。

 また、航空法施行規則では、携帯電話やパソコンを「常時作動してはならない電子機器」に定めている。このため研究会では、携帯電話などが機内で発する電波を弱める技術開発も含め、現行法との整合性を詰める予定だ。(12/07 00:40)

http://www.asahi.com/national/update/1207/001.html