悪のニュース記事

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2003年12月07日(日) 09時41分

武富士側、盗聴前にジャーナリストと接触 有利な記事執筆依頼産経新聞

 消費者金融最大手「武富士」による盗聴事件で、武富士側が盗聴被害にあったジャーナリスト(44)に対し、盗聴の2カ月前に個人信用情報を異業種に有料提供するテラネット問題に絡み、武富士側に有利な記事を書くよう依頼していたことが6日、分かった。直後に出た一連の武富士に対する批判記事が原因で執筆は実現しなかったが、武富士側が盗聴以前からジャーナリストをマークしていたことが浮き彫りになった。

 関係者によると、ジャーナリストは平成12年10月中旬、同社の宣伝部長らと面会。当時、消費者金融業界で論争に発展していたテラネット問題で武富士は反対派の中心だったことに伴い、宣伝部長は「テラネットで武富士側に立った記事を書いてほしい」と依頼したという。

 これに対し、ジャーナリストは武富士を「問題の多い企業」と認識していたが、テラネット問題に限っては武富士側に一理あると考え、執筆を前向きに検討していたという。

 しかし、面談後の10月末にジャーナリストの武富士批判記事が雑誌に掲載された。11月1日には経済誌コラムに武富士と暴力団との関係を記した匿名記事が、その翌日には一部の新聞で武富士と大型詐欺事件との関係が報じられた。こうした一連の記事が出た直後に武富士株の暴落が始まり、約2週間後には最高値の3分の1にまで下落。ジャーナリスト宅への電話盗聴は、翌12月の中旬から始まった。

 ジャーナリストは「武井保雄容疑者は一連の批判記事を見て、反武富士派として私を盗聴対象に選んだのではないか」と話している。盗聴対象者の人選については、中川一博被告が業務上横領罪の公判で「会長の思惑なので正確にはわからない」と述べ、武井容疑者が直接選んでいたことを明らかにしていた。

http://www.sankei.co.jp/news/031207/1207sha041.htm