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2003年12月06日(土) 00時00分

「オレオレ詐欺」県内でも多発/届け出52件朝日新聞・

 子や孫を装って電話をかけ、現金をだまし取ろうとする「オレオレ詐欺」が県内でも多発している。県警は1月〜10月に52件の届け出を受けた。このうち30件は実際に金をだまし取られ、被害総額は約2800万円にのぼる。大半の被害者は高齢者だ。県警は悪質な詐欺事件とみて捜査しているが、犯人を特定できていない。「お金を振り込んでしまう前に、もう一度確認を」と注意を呼びかけている。

  捜査2課によると、被害の届け出は県内52署のうち、ほぼ半分の24署にあった。夏ごろから増え出したという。だまし取られた額は数万円〜300万円にのぼる。

  被害は銀行窓口があいている平日の午前や午後に集中。「交通事故に遭った」「財布を落とした」などとうそをついて銀行口座を書き取らせ、すぐにお金を振り込むように要求。この際、焦った口調や涙声で訴え、被害者をなかばパニック状態に追い込むという。大半が電話帳をもとに電話番号を調べていると同課はみている。

  警察庁によると、オレオレ詐欺の被害は1月〜10月、全国で3807件(うち未遂1039件)発生。被害総額は約22億6千万円にのぼる。

  捜査2課は「年末が近付き、被害は拡大傾向にある。単純な手口だが、思わず信じ込ませてしまうやり方は卑劣だ。たとえ助けを求めてきた相手に不審に思われようとも、本当に子供や孫なのかどうか、冷静に確認してほしい」と話す。



  《被害例(1)》

  9月30日昼過ぎ、伊丹市に住む80代の女性に電話があった。男の声で「おれ、おれ。交通事故を起こした。相手の車を修理せなあかん。200万円振り込んで」。女性は東京都内に住む孫と思い込み、コツコツとためた小遣いから振り込んだ。孫に確認してだまされたことがわかったが、すでにおろされていた。

  《被害例(2)》

  6月6日、神戸市灘区の70代の女性に男から電話。「おばさん、おばさん、東京から鹿児島に行く途中、友達が財布を落とした。困ってる。金を貸して」。女性はおいと思いこんだ。男は金の受取場所を指定。そこに行くと、マスクをした”友人”が現れ、10万円を持っていかれた。

  《被害例(3)》

  8月6日午前11時ごろ、高砂市内の60代の男性に男の声で電話。「おれ、おれ。ベンツに追突してしもた。金を送ってくれ」。息子と思い込み、指定の銀行口座に300万円を振り込んだ。声がそっくりだったからだ。あとで確認したら「電話もしていないし、事故もしていない」と息子。

  《被害例(4)》

  7月25日、伊丹市の50代の女性に男の声で電話が入った。「おれ、おれ。仕事を休んで友達と宝塚に来た。無免許なのに交通事故を起こした。相手はヤクザだ。友達と2人で50万円ずつ払わなあかん。振り込んで」。女性は息子と信じ込んだ。だが、その息子は会社で勤務中だった。

(12/6)

http://mytown.asahi.com/hyogo/news02.asp?kiji=8158