2003年12月06日(土) 10時00分
<おれおれ詐欺>お年寄り救う 久場川かおるさん(具志頭郵便局)(琉球新報)
「おれおれ詐欺」の被害を未然に防ぎ、新城格糸満署長(右)から感謝状を贈られた久場川かおるさん=5日、糸満署
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【具志頭】具志頭村の女性(73)が11月26日、県外に住む孫を装った男から依頼され、具志頭郵便局で指定口座に100万円を振り込もうとしたところ、不審に思った局員の久場川かおるさん(37)が「おれおれ詐欺」と気付き、被害を防いだ。事件を受理した糸満署(新城格署長)は5日、久場川さんに感謝状を贈った。
同署によると、男が「友人の借金の保証人になっている。現金500万円を郵便局口座に振り込んでほしい」「おばあちゃんを一番信用して電話した」と電話し、涙声で懇願したという。
女性は耳が遠いため、郵便局員から男の口座番号を聞いてもらおうと男の携帯番号を書き留め、郵便局で「孫の学費を送金したい」と定期預金を解約。100万円を振り込もうとした。
久場川さんは女性に依頼され、男に口座番号を聞くため携帯電話に連絡したところ、受話器から聞こえる声の様子がおかしいことに気付いた。聞き出した口座の名義人が孫とは別人物であり、本当の孫にも連絡がつき、「おれおれ詐欺」と判明。同署は詐欺未遂事件として調べを進めている。女性は「まさか自分がだまされるとは。夜は受話器をはずさないと怖くて眠れない」と不安そうな表情を浮かべた。
久場川さんは感謝状を手に「お年寄りの優しい気持ちを狙ったやり方は許せない。これを機にもっと気を引き締めたい」と語った。(琉球新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031206-00000009-ryu-oki