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2003年12月06日(土) 19時21分

都下水道局偽委託業者、巧妙手口で高額請求−−被害急増に注意呼びかけ /東京毎日新聞

 都下水道局の委託業者を装い「上流で大量の汚水が発生した。あふれ出る恐れがある」などと危機感をあおって排水管の点検を行い、数万円の代金支払いや、数十万円の高額な清掃契約を迫る事例が頻発している。先月、「下水道点検員」を名乗る男2人が詐欺未遂容疑で逮捕されたが被害は続き、同局に寄せられた被害や相談件数は4月以降105件に上っている。類似した手口を使う悪質業者は数十組はいるとみられ、同局は注意を呼び掛けている。【合田月美】
 杉並区の会社社長の男性は8月、作業服を着た3人組の男の訪問を受けた。男らは下水道局の関係業者と語り「排水設備の臭気対策の作業にきた」と住宅の敷地内にある排水設備を点検してみせた。その後「悪臭がする」と言って清掃作業に取り掛かり、男性は後日、代金100万円を支払わされたという。
 被害例は、高額な床下換気扇の工事を強いられたり、シロアリ駆除の契約を迫られたり、強い口調で除草剤の購入を勧められたりなどさまざま。だが、いずれも言葉巧みに同局との関係をにおわし、信用させる点が共通する。同局は「排水施設が地中で目に見えにくく、一般の人がよく知らないことに付け込んでいる」と指摘する。
 被害に関する相談は00年度14件、01年度79件、02年度243件と増加。最近は詐欺や詐欺未遂罪に問われないよう警戒してか、下水道局とは言わず、「排水関係」などとあいまいにするなど手口も巧妙化しているという。先月、世田谷区の無職女性(81)から2万円余をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂容疑で玉川署に逮捕された2人組も「宅地内下水道保守点検員」とありもしない資格を名乗っていた。2人組は「1年ほど前から約300人から計約600万円をだまし取った」と供述した。
 事態を重く見た同局は警視庁にも協力を要請。これを受けて警視庁生活安全総務課は先月、全署に下水道点検をかたった詐欺未遂事案が多発していると通知、警戒を強めている。
 同局によると、宅地内の排水設備については、家の建て替えや新築などに伴う届け出がない限り、業者が独自に調査や点検に訪れることはないという。「また、調査の場合は、職員は身分証明書を、委託業者は作業委託証明書を携行している。不審に思ったら都の管理事務所や、協力店である『なんでも相談所』に通報してほしい」と話し、大量のチラシやホームページで注意を呼びかけている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031206-00000002-mai-l13