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2003年12月06日(土) 13時10分

決着?上原側弁護士「代理人だ」引っ込めて…夕刊フジ

 結局のところは、巨人の思惑通り…。上原の代理人交渉を巡る騒動は、案の定、あいまいな結末のままでの“終息”となった。代理人である加藤君人弁護士(37)は、「正式な代理人ではない」と強弁していた三山球団代表に対して、法的措置も辞さずの構えを見せていたが、5日までに「誠意ある回答が得られた」として、これを撤回。夕刊フジが4日に報じた通り、“灰色の決着”となった。

 争点となっていたのは、三山代表が11月27日の契約更改後に発言した以下の3点。(1)今回の交渉は文書による通知がなされていないので、正式な代理人交渉ではない。(2)加藤弁護士が文書で通知しなかったのは、こちらに対する配慮であり、双方が知恵を出し合った結果である。(3)これは双方の知恵を出し合った大人の対応。今回の着地点は最初から双方で合意していた。

 加藤弁護士によると、三山代表からの回答書は、6ページにも及んだが、(1)の主張については、2000年11月のオーナー会議の合意事項として、球団の認識は変えず、結局は平行線のまま。(2)と(3)の発言については非を認め、発言を訂正するとともに陳謝したという。

 加藤弁護士は「正直、(1)の点に関しては納得はしていません。ただ、(2)と(3)については、陳謝の言葉をいただき、総じて誠意が感じられましたので法的措置は取らないことにしました」と説明。

 “双方がグルだった”との印象がぬぐえたことで、ある程度の名誉が回復されたと判断したわけだ。三山代表にしてみれば、まさにシナリオ通りの結果となったが、依然として謎は残る。それは、加藤弁護士が「不満」としている(1)の争点についてだ。法律のプロでありながら、なぜ、球団側が定めたルールに従わなかったのか?

 「交渉を始めるときは、そういうものがあるとは知らなかった。ただ、何回かの交渉の途中で、三山代表から『こういうルールがあるんですよ』と知らされました。それを持ち帰って選手会に聞いたところ『そのようなルールはないですよ』とのことでした。公表されていないルールは、ルールではありませんから、従わなかったまでです」というのが加藤弁護士の言い分だ。

 確かに、選手会はオーナー会議の合意事項に承認は与えていない。が、球団からわざわざルールを知らされていながら、どうしてファクス1枚を送ることができなかったのか? 加藤弁護士は「今から考えてみれば、そうすべきだったかもしれない」と話すが、これでは、“最初からあえて抜け道をつくる余地を残した”と受け止められても致し方ないところだ。

 もちろん、密室の中での交渉だけに、真相はヤブの中。加藤弁護士は「正式な代理人」と主張し、三山代表は「あくまでもアドバイザー」と言い張る。永遠にかみ合わない両者の論争も、周囲から見れば、単なる“芝居”のように映るだろう。どうしても代理人を認めたくない巨人にとっては、まさに思い通りの決着となったが、果たして、このあいまいな決着に、世間が納得するのかどうか…。(夕刊フジ)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031206-00000022-ykf-spo