2003年12月05日(金) 00時00分

犯罪発生情報をＨＰに　抑制にと上越市犯罪発生状況を掲載している上越市のホームページ（朝日新聞・）

　　上越市が上越南、上越北両署と連携し、市内の犯罪発生状況など防犯に関するデータの掲載を市のホームページ（ＨＰ）で始めた。県警によると、県内の自治体では初めての取り組み。犯罪の種類ごとに発生した日時や地区名などを具体的に載せている。身近な地域で犯罪が発生していることを市民に周知することで、防犯意識向上による犯罪抑止を狙う。

　　ＨＰ掲載は今月１日に開始。前月１カ月間に発生した犯罪を、「空き巣」「自転車盗」「ひったくり」「事務所荒らし」などと分類して、日時と大字などの地区名を具体的に列挙している。性犯罪などについてはプライバシーの問題との兼ね合いも考慮して、載せるかどうか検討していく。犯罪数の推移や交番一覧なども記されている。

　　同市では今春から二つの警察署との連携を深めるため「あんぜん・あんしん街づくり懇談会」を設置した。ＨＰ掲載はその一環だ。

　　市内では昨年は２５５８件の刑法犯罪が発生。５年間で１・５倍に増えた。市では危機感を強めてきた。

　　市総務課の川上宏副課長は、「警察に行政が加わっても限界はある。市民にも防犯意識を持ってもらえれば」と話す。ＨＰ掲載については、「殺人事件など騒がれる事件だけではなく、空き巣などが身近なところで発生していることを知って欲しい」と狙いを説明する。

　　人口約１３万人の同市。昨年１年の犯罪数で計算すると、市民の約５０人に１人が何らかの犯罪に巻き込まれていることになるのだ。

　　このほか市では民間の警備会社に委託してパトロールを実施。防犯体制強化に努めている。こうした一連の取り組みの成果か、今年９月現在で昨年同期比の市内の犯罪発生数がようやく減少に転じた。

　　市と連携する上越南署の小宮山勤副署長も、「情報を発信することで身近な犯罪に対する注意喚起ができれば」と効果を期待している。

　　上越市のＨＰアドレスは、（http://www.city.joetsu.niigata.jp/）。
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http://mytown.asahi.com/niigata/news01.asp?kiji=5262