2003年12月05日(金) 07時03分

「カニトップ」撤退の意向　ベガルタ、引き留めに全力（河北新報）

　サッカー、Ｊリーグ１部（Ｊ１）ベガルタ仙台のメーンスポンサー、ジャパンヘルスサミット（ＪＨＳ、本社仙台市、島川隆哉社長）が４日、スポンサーから撤退する意向を明らかにした。これに対して、仙台の運営会社、東北ハンドレッドは２部（Ｊ２）降格で厳しい運営を迫られることから、支援継続を強く要請している。

　ＪＨＳ社は撤退の理由について「チームは既に単年度黒字を計上しており、危機的状況だった経営を支援するという当初の目的は達成された。昨年から撤退を検討しており、Ｊ２（２部）降格が理由ではない」（広報室）と話している。東北ハンドレッドには降格決定前の１１月中旬に撤退の意思を伝えたという。

　ＪＨＳ社は仙台がＪＦＬ（ジャパン・フットボールリーグ）ブランメル仙台時代の１９９８年から、ユニホームの胸に同社の商品「カニトップ」の広告を出してきた。同社によると看板広告などを含めた今季の広告料の合計は３億円だった。同社は所有する宮城県蔵王町の温泉ホテルに天然芝のサッカー場を整備し、チームのキャンプ地として提供している。

　東北ハンドレッドの２００３年度の広告収入見通しは６億数千万円とみられ、ＪＨＳ社からの収入が半額近くを占める。１年でのＪ１復帰を目指す仙台の選手強化策に大きな影響を与えそうだ。

　東北ハンドレッドの本間良一専務は「チームの草創期から支援を受けていた大スポンサーだけに、撤退されると影響が大きい。何としても思いとどまってもらうよう、今後も強く協力をお願いしていくつもりだ」と話している。
（河北新報）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031205-00000005-khk-toh