悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月05日(金) 09時43分

市職員採用で操作、市内受験者に大量加点 千葉・流山朝日新聞

 千葉県流山市が、昨年度の一般行政職の採用試験で、市内在住者に限って大量の加点をしていたことが4日、市が開示した文書などで明らかになった。401点満点の筆記の1次試験で120点を上乗せしていた。この1次試験を通過した40人は全員市内在住だった。総務省公務員課は「地方公務員法上、不適正な処置だ」としている。

 昨年度の採用試験は、昨年9月22日に1次試験があった。一般行政職には、282人が受験した。市内のほか松戸市や柏市などの周辺自治体、埼玉県や東京都など県外の受験者もいた。

 市が開示した職員採用試験選考についての内部文書では、「市民の雇用の場の確保の観点から市民を第一順位で選考する」として、「市内在住者を120ポイントとする」と明記。これに基づいて、採用試験では、市内在住者に一律に120点が加点された。この措置は受験者には一切知らされなかった。

 鈴木孝夫・市総務部長は「当時の市長、助役と協議して決めた」と説明、「これだけ加点すれば市外の受験者は受からないと思った。適正さを欠いた」と話している。

 これに対し、今年5月に引退した眉山俊光前市長は「市民を優遇するため点数の操作を指示した覚えはない。1次試験はあくまで試験の点数だけで判断したはずだ。内部文書については覚えていない」と述べ、関与を否定している。

 総務省公務員課は「市内居住者だけに加点するのは地方公務員法に照らして適正でない。本来あり得ないことだ」としている。

 市は今年度の採用では市内在住者に対する加点をやめた。この結果、1次試験を通過したのは、市内10人、市外22人だった。

 井崎義治市長は「こういう仕組みがあると知ってびっくりした。言語道断で許せない。広く採用を募集したのに、市外の人たちの受験は結果的に無駄になってしまった。大変申し訳ない」と話している。(12/05 06:14)

http://www.asahi.com/national/update/1205/003.html