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「パナウェーブ研究所」を名乗る白ずくめ集団が生活する福井市の拠点施設で８月、福岡教育大助教授の千草聡さん（当時４０）＝福岡県宗像市＝が倒れ、死亡した事件で、福井県警は５日、千草さんの体を棒状のものでたたいてけがをさせたとして、メンバーの男５人を傷害の疑いで逮捕した。県警は事件直後、被疑者不詳のまま傷害などの容疑で拠点施設を捜索し、関係者の刑事責任追及に向けた捜査を進めていた。
５人は、藤森学容疑者（４２）ら「パナウェーブ研究所会員」で、同市五太子町の施設で共同生活している。
調べでは、藤森容疑者らは共謀し８月７日、休暇を取って同施設に来ていた千草さんの背中や腰などを竹刀や段ボールでつくった棒状のもので頻繁にたたき、約２週間の打撲傷を負わせた疑い。千草さんは意識を失って倒れ、搬送先の病院で死亡した。司法解剖の結果、死因は熱中症と外傷性ショックであることがわかった。
県警は当初、傷害致死容疑の立件も検討した。しかし、藤森容疑者らの暴行と千草さんの死亡との因果関係がはっきりしないため、傷害容疑に絞って裏付けを進めてきた。
同団体の説明によると、千草さんは当時、敷地内に止めてある車両に電磁波が滞留しているとして、これを地面に誘導する作業をしていたという。棒状のもので千草さんの体をたたいたのは、作業中に体についた電磁波を振り落とし、心身を浄化するためだったという。(12/05 11:54)