悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年12月04日(木) 12時34分

春秋日経新聞

 春闘のイメージを問われて、「わからない」という回答が35.4%に上る。連合総合生活開発研究所がまとめた「労働組合に関する意識調査」を見て少々驚いた。「組合員の労働条件を向上させている」という答え(31.2%)を抑えて最も多い。

▼組合加入者に限っても、男性で24.1%、女性で46.5%が「わからない」と答えている。ここ数年はベア・ゼロ回答が多くて有名無実の状態だから、これが実態なのだろう。いつも年明けにいろいろな団体が春闘の勉強会を催す。ある団体は「来年は『春闘』という言葉を使わず、テーマを広げる」という。

▼最近、大企業の主要組合では「定期昇給維持」に要求をとどめるところが多い。しかし日立製作所などのように定期昇給を廃止して成果主義に基づく賃金制度に改めるケースが目立ってきた。こうなると理屈の上では、自分の給料は自らの働きによって決まることになる。労働組合の存在意義も問われる。

▼先日、若手の組合リーダーと懇談する機会があり、「サービス残業を事実上強いるために裁量労働制を提案されて困っている」との声を聞いた。昔と違って闘士型は減り、普通のサラリーマンのように会社との板ばさみに悩む。「団結頑張ろう」だけでは済まない難しい時代になった。

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20031204MS3M0400K04122003.html