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2003年12月04日(木) 22時06分

乗務中に携帯使用104人 9割が新幹線 JR東海調査朝日新聞

 東海道新幹線の運転士が運転中にカメラ付き携帯電話で知人の女性に写真やメールを送信していた問題で、JR東海は4日、新幹線と在来線の運転士30人と車掌74人が乗務中に私用メールや通話で携帯電話を使っていたとする社内調査の結果を、国土交通省中部運輸局に報告した。密室性の高い新幹線の乗務員が9割を占めた。同社は通過待ちなど駅での停車中に使用していた運転士はいたが、運転中の使用はなかったと説明している。

 JR東海は携帯メール問題の発覚後、長期の病欠者などを除いた乗務員3396人に対し、過去に携帯電話を使用したかどうかについて聞き取り調査を行った。

 調査結果によると、新幹線の運転士625人中27人が、駅での停車中や車両基地での点検作業中などに車内で使用。新幹線の車掌は691人中67人が車掌室内での使用歴があった。在来線では、運転士1221人中3人、車掌859人中7人が駅での停車中などに使用したことがあると答えた。

 同社は職場での掲示などで携帯電話を持ち込む際は電源を切り、カバンに入れるよう再三指導しているという。

 新幹線では、運転室や車掌室が車内や駅のホームからほぼ見えない構造になっていることに加え、自動列車制御装置(ATC)によって安全性が高いことが乗務員の気の緩みを招いていると見られる。

 宇野護・広報部長は「運行に支障があった例はないが、かなりの数に上り遺憾に思います」とコメントした。

 中部運輸局は調査結果の報告を受け、8日にJR東海本社(名古屋市中村区)と名古屋運輸所(同)に対して、初の特別保安監査を実施することを決めた。

 携帯メールが問題となった運転士(42)については、職務に専念する社内ルールに繰り返し違反したとして訓告処分にし、関連会社に出向させるという。

   ◇

 国土交通省鉄道局の幹部は、JR東海の検査結果について、「私用の携帯電話の使用禁止という社内ルールを守れない乗務員が、安全に多くの乗客を運べるのか疑問に思う。思った以上に違反者が多く、職場の風紀が緩んでいると感じる」と話す。

 「安全をおろそかにするような乗務員の不祥事を根絶するため、JR東海が今後、どのような対策をとるのか。しっかり見守りたい」と述べ、中部運輸局に徹底的な監査を実施するよう伝えたという。

(12/04 21:21)

http://www.asahi.com/national/update/1204/033.html