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法務省人権擁護局は４日、エイズウイルス（ＨＩＶ）感染者の子の入園を拒否した甲府市内の私立保育園と、視覚障害者の盲導犬同伴宿泊を拒否した徳島県内の宿泊施設に対し「人権侵害にあたる」として、人権侵犯事件調査処理規程に基づく説示をしたと発表した。説示は刑事告発、勧告に次ぐ措置。
地方法務局の調査によると、甲府市の私立保育園「相川保育園」（山本元家園長）は昨年２月、入園予定の幼児の入園を、親がＨＩＶ感染者との理由で拒否した。このため、説示では「幼児の人権侵害だけでなく、ＨＩＶ感染者への偏見と差別に基づき、看過できない」と指摘した。
また、徳島県で市場町金清自然環境活用センター協会（尾田正雄所長）が運営する「金清（かねきよ）温泉白鳥荘」は今年１０月上旬、視覚障害者団体の盲導犬の同伴宿泊予約を拒否した。この行為について「視覚障害者の社会参加を制限した」と説示した。
法務省は４日から、国連の「人権デー」の１０日までを人権週間として啓発活動を進める予定で、直前に表面化した二つの事件に強い姿勢で臨んだ。
(12/04 13:25)