2003年12月03日(水) 00時28分

＜盗聴事件＞武富士会長宅と本社を家宅捜索　沈黙の社員　（毎日新聞）

　東京都杉並区高井戸西２の住宅街にある武井保雄会長の自宅は、約４８００平方メートルの広大な敷地に、地上２階地下１階建ての建物がある。社員の研修施設「真正館」も備える。２日午後３時ごろ、警視庁の捜査員十数人が家宅捜索に入った。

　午後６時すぎ、捜索を終えた警視庁のワゴン車が、段ボールで後部窓を目張りして正門から出た。近所の６０代の男性は「会社を守ろうとする意識が過剰になったのでは。会長は顔を合わせば会釈はする。表札もないので、近所の人でも武富士の会長が住んでいると知らない人もいる」と話した。５０代の主婦は「金曜日の夜に隊列を組んで研修に来る社員を見るくらい」と言った。

　一方、東京都新宿区の武富士本社ビル（１４階建て）にも２日午後３時過ぎ、警視庁の捜査員らが家宅捜索に入り、１１時過ぎまで続いた。２カ所の出入り口には男性社員約１０人が立ち、正面玄関に「本日の営業は終了致しました」と立て看板が掲げられた。

　営業時間終了の午後６時、捜査員らが数十箱の段ボールを運び込んだ。本社から出てきた社員たちは「何も聞いていません」「分かりません」と小声で繰り返した。【宍戸護、宮川裕章】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031203-00000112-mai-soci