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2003年12月02日(火) 14時08分

元患者宿泊拒否 ホテル側主張に県が反論熊本日日新聞

 ハンセン病元患者の宿泊を拒否した阿蘇郡南小国町のホテル側が一日の会見で、宿泊拒否は県の説明不足に責任があると主張したことに対し、二日午前の県議会本会議で県側が強く反論した。

 中村義彦・県健康福祉部長は自民党の馬場成志氏(熊本市区)の一般質問に答え、「県が(元患者の宿泊を)ひた隠しにしていたという事実は全くなく、説明が必要と考える発想自体が偏見に基づいている」と指摘。「元患者であることを理由にした拒否が人権侵害。ホテル側の主張は理由がなく、正しい認識が得られるよう県としても努力する」と述べた。

 この一般質問後、潮谷義子知事は「元患者は保菌者でもない健康な人。その人たちの宿泊に何の説明がいるのか。ホテル側の主張は筋違いで、その感覚そのものが差別だ。旅館業法に基づいて営業しているという当事者意識があるのか」と不快感をあらわにした。

 ホテルを経営するアイスター(本社東京都)の江口忠雄新社長は一日、南小国町のホテルでの会見で、「予約から二カ月間近くの間、ひた隠しにしていた県側に責任がある」などと述べた。

 ◆坂口厚労相 連絡の時期本質でない

 ハンセン病元患者の宿泊を拒否した南小国町のホテル経営者が自らの責任を否定し、「県に責任がある」と発言したことについて、坂口力厚生労働相は二日の閣議後会見で「宿泊前日に元患者と聞いたからどうのこうのという発言があったらしいが、前だろうが後だろうがこの問題の本質にかかわらない話で、それはおかしい」と批判した。

 ◆野沢法相 ホテル側の対応不誠実

 野沢太三法相は二日の閣議後会見で、ハンセン病元患者の宿泊を拒否した南小国町のホテルを経営する会社社長が「拒否はホテル業として当然。元患者であることをひた隠しにした熊本県に責任がある」と発言したことに対し「一方的な言い分。ホテル側の対応はいまひとつ不誠実だ」と批判した。

 法相は、熊本県の対応について「県の連絡で問題が明らかになった。大変よくやってくれている」と述べた。


<特集 ハンセン病>

http://kumanichi.com/news/local/main/200312/20031202000214.htm